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ベーシックインカムか、それとも負の所得税か

Basic_Income_Performance_in_Bern,_Oct_2013


ここ数年でベーシックインカムの話題をよく耳にするようになった。興味を持ったので調べてみた。そこで気が付いたのだが、どうやらベーシックインカム(BI)が是か非かという話では済まないらしい。ベーシックインカムに懐疑的な識者でさえ現行の社会保障制度を変える必要があると考えている点に注目するべきだ。現行の社会保障システムは機能不全に陥っており、若い世代はベーシックインカムか、そうでないなら別のシステムを選ばなければならない、というわけだ。

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最近の国際情勢を整理してみよう


北朝鮮の核問題


6月の頭、米朝会談の直前ではみんなトランプ大統領に期待を寄せていた。国際社会全体で見れば批判的な評価の方が多く聞かれるトランプだが、日本の視点からすると拉致問題の解決に道筋をつけてくれるのではないかという期待があった。当のアメリカが問題だとしたのは北朝鮮の核だ。

2017年にはそこら中にミサイルを飛ばし、飼い主と思われていた中国に噛みつくほどに粋がっていた北朝鮮だが、米朝会談が近づくと北朝鮮は中国に接近した。北朝鮮は単独でアメリカと渡り合うことはできないのでしっかりと犬小屋に帰ってきた形だ。

北が中国の手を離れれば中国は北朝鮮に制裁をかけるが、中国のコントロール下に収まればその限りではない。経済制裁に穴が有れば北朝鮮は米朝合意の早期履行にこだわる理由はない。すると北朝鮮の核問題はいつの間にかひとつのイベントではなく、米中対立の1つのエピソードに過ぎなくなってしまった。7月になると既に拉致問題は話題に登らない。アメリカは北朝鮮の核を容認したも同然という雰囲気だ。そして米中の貿易戦争が激化する。

イランの核合意


欧米とイランとの間で核合意が為されたのは2015年だ。ウラン濃縮に大幅な制限課す代わりに経済制裁を解除するという内容だ。核合意を推し進めたのはロウハニ大統領だが、その前の大統領がアフマディネジャド。アフマディネジャド大統領はアメリカとの対決姿勢を強め、核保有への野心が疑われ、2006年のブッシュ政権時代に経済制裁を受ける。経済が立ち行かなくなるとロウハニ大統領政権下で軟化し核合意に至った。

核合意は期限があるので、イランの核保有を永久に抑え込むものではないとトランプは主張する。一方EUは核合意を続けたいと思っている。すくなくとも合意の期間中はイランは核を持てないはずである。

5月28日にトランプ大統領は合意の破棄と対イラン経済制裁の再開を表明した。さらに米政権は6月、日本やEU、中国などに対し11月4日までにイラン産原油輸入量をゼロにするよう要求する。加えてイランと取引をした企業はアメリカと取引ができないという二次制裁も発動した。銀行しかりである。銀行がアメリカと取引できなくなるとは特に致命的と言える。

EUはそもそもイランから原油を買っていない。アメリカの要求が悩ましいのはインドや日本である。両国はアメリカの機嫌を損ねたくはない。中露はイランを応援したい立場だが、ロシアは産油国である。イランにとってアメリカ以外がみんな核合意の味方のように見えるが、結局頼れるのは中国だけという様相。しかしイランもあまり中国に依存することは好まない。

とはいえ、ブッシュ政権からオバマ政権時代に行われた経済制裁は国連決議だ。今回の制裁はトランプのわがままに過ぎないので日本がイランの側に着いたとしても筋は通る。これまでもイランと日本はそれなりに良い関係を持っている。

トルコ大統領選挙


6月24日のトルコ大統領選挙でエルドアン大統領が再選。憲法改正によりこの任期からは大統領の権限が強化されている。すなわち独裁色が強くなっている。

エルドアンは2003年から選挙で負け知らず。トルコの田中角栄などと喩えられる。どぶ板政治で貧困層にまでインフラを広げた。しかし好調だった経済に陰りが見えてくる。加えてシリア内戦へ介入で歳出が膨らみ、エルドアンの求心力が落ちたと言われる。

反エルドアン勢力はトルコのイスラム化を懸念している。とはいえ、エルドアン以前のケマル主義は世俗原理主義だともいわれ、逆にスカーフを巻くことを禁止するほどだった。ある意味ではある程度のイスラム化は正常化ともとれる。

トルコはかつてEUへの加盟を目指し、世俗主義を徹底し、インフラもEUのレギュレーションに合わせたという過去がある。EUに邪険にされると孤立し、NATOの一員でありながらロシア、イランと接近した。孤立すると独裁色が強くなるという例は古今東西枚挙にいとまがない。現代でいうとロシアが好例かもしれない。

アメリカとの関係悪化は主にクルド問題。自国にクルド独立問題を抱えるトルコとしてはクルドに肩入れするアメリカが気に入らない。逆にいうと、シリアをロシアが主導して、アメリカがクルドを見捨てると、トルコ・アメリカ間に問題はなくなる。トランプはシリアに執着はなさそうに思える。しかしアメリカの世論、特に軍人の間にはクルドを戦友と思う気持ちも残っている。

にわかに議論が盛り上がってきた水道事業の民営化、各国の状況について調べてみた




世界的に見れば水道事業の民営化は珍しくなく、古今東西様々なデータと議論が存在する。ヨーロッパの多くの国では水道は民間事業から始まっている。後発工業国の日本では水道は初めから公共事業だったので今まで気にしてなかったのだなという印象を受けた。

しかし民営化するべきか、公共事業とするべきかは議論が分かれている。民営化によって投資が活性化され、水道網が広がるという意見もあり、マニラ(フィリピン)、グアヤキル(エクアドル)、ブカレスト(ルーマニア)、コロンビア、モロッコ、コートジボワール、セネガルなどでは実際に成功している。

一方水道事業の民営化は水道料金の値上げにつながり、公共の利益よりも運営主体の利益が優先されるようになるという指摘もある。水資源を私企業にゆだねるのは人間の持つ水に対する権利を侵害するものだという主張も存在する。コチャバンバ(ボリビア)、ダルエスサラーム(タンザニア)、ジャカルタ、ベルリンの民営化が失敗例として挙げられる。

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グローバリズムの矛盾と保護主義のすすめ




グローバリズムを推し進めるとどの国も貿易黒字を求めるようになるところに問題がある気がする。結果的にどこかが借金をしながら需要を支えないと矛盾する。リーマンショック以前はアメリカが、それ以降は中国がその役割を担ったけど、このモデルが持続不可能だとするとやっぱり保護主義を取り入れて内需主導型の経済を確立する以外に打つ手がない。

東京に暮らす人や東京に本社を置く企業の払う税金は地方の公益のために使われているけど、東京の人はそのことについてほとんど文句を言わない。グローバリズムって言うのは、「同じ日本なんだしみんなで東北を助けよう」っていうような気持ちを地球規模で共有できるような状態じゃないと成立しない。EUでいうと、ドイツ人は血税を使ってスペインやギリシャを快く支援しなければならない。結局現在のグローバリズムは工業国の労働者と新興国の労働者を競争させているだけに過ぎない。新興国の生活の質は上がらないし工業国の内需は縮み、格差だけが広がる。

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じょなさん

Author:じょなさん
元バックパッカーの引きこもり、世界に飛び出す引きこもり。当初は役立つ情報を、と思っていたんだけど自分の興味しか書けないね。

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