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AI、すなわち人工知能分野の発展は目覚ましい。AI社会において知的な機械と競合する若い世代は常に自らを改革していく必要に迫られる。若い世代がAI社会へと突き進んでいく中、我々は子どもたちにどのような準備をさせることができるだろう。歴史家のユヴァル・ノア・ハラリに聞いてみる。

サピエンス全史、ホモ・デウスなど世界的ベストセラーの著者であるハラリは彼の新刊、"21 Lessons for the 21st Century"の中で人類にとっての差し迫った脅威について語っている。世間では、AIが人類に破滅をもたらすとして恐れる向きもあるが、彼によればそれは避けられないことではない。

「テクノロジーは決定論ではない。同じテクノロジーによって様々な社会が構築され得る。例えば20世紀に我々が見てきたように、電車、電気、ラジオを使って共産主義独裁も、ファシスト政権も、自由民主主義社会も作ることができる」

我々が現在目撃している力強い労働市場にも関わらず、この先10年以内に機械化によって退場を余儀なくされるであろう労働者が何百万と存在する。ハラリによれば、労働者は彼ら自身の経済的価値の喪失やそれに伴い政治的発言力が低下する中、彼らは社会における存在価値を保ち続けるための闘争に直面する。

「まず大きな問題は、社会の変化に合わせて自分を再訓練し、改革することができるか、また、それを何度も何度も繰り返すことができるかという点だ。つまり人間の寿命の延びに合わせて労働寿命が50年、60年と延びていけば、職業訓練が必要となる機会は一回や二回では済まない。そして一番の問題はメンタルだ。40歳、50歳、60歳になっても人は再訓練に耐えられるメンタルを持っているのだろうか」

ハラリやその他の専門家が懸念しているのは、学校が「感情知性(emotional intelligence、心の知能)」の教育に対する優先度が低いか、あるいはまったく考慮していない点だ。感情知性(自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能)は未来の社会で重要になると考えられている。

「我々はおそらく歴史上はじめて、30年後の労働市場がどのようなものであるか想像できない時代に生きている。この状況では、感情知性(emotional intelligence)や精神安定(mental stability)、精神の復元力(mental resilience)に焦点を絞った教育が最善の手だと考えられる」

しかしどのようにして感情知性を磨けばよいのだろう。ハラリは分からないという。彼自身は毎日2時間の瞑想を実践しているが、感情知性は容易に定量化できるものではないと語る。

「現状、この手の能力に関する教育手段を我々は持っていない。現在の学校で行われている教育は、最低限21世紀に受容されるであろう教育を惰性で行っているに過ぎない」

ハラリはまた、情報の氾濫が形作る新しい検閲と、なぜそれがもっとも重要な政治資源となるのかを語る。

「かつては情報を遮断することによって検閲が機能していました。以前は、情報は価値の高い物だったのです。現代では大勢の人を巻き込んで情報をあふれさせることで検閲が機能しています。偽の情報だけにとどまらず、競合する情報や無関係の情報がそこには使われます。かつては土地がもっとも重要な経済資源でした。土地を奪い合うことが政治だったのです。ここ200年は土地が機械に置き換わり、それがもっとも重要な経済資源となりました。政治はだれが機械をコントロールするかを競ってきました。そして今、機械にかわりデータが最も重要な資源です。政治は世界のデータを誰がコントロールするかを競うのです」

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Author:じょなさん
元バックパッカーの引きこもり、世界に飛び出す引きこもり。当初は役立つ情報を、と思っていたんだけど自分の興味しか書けないね。

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